当院では、歯や神経を残すために、なるべく削らないための治療を心掛けています。削らない治療についてはこちら。
虫歯の原因には3つあります。
プラークは「歯垢」とも言われる、歯の表面に付着しているネバネバした物質です。虫歯菌が歯に付着し、徐々に形成していき、さらにその中で増殖していきます。食事後、すぐに歯磨きをすればプラークは取り除けます。
食事をすると、虫歯菌が酸を出して口の中が酸性になります。酸性になると、歯の表面からカルシウムとリンが溶け出します(脱灰)。通常は唾液の作用で徐々に中性に戻り、溶け出したカルシウムとリンが修復される(再石灰化)ので虫歯にはなりませんが、食事の回数が多かったり、プラークにより虫歯菌が増殖していると、唾液の作用だけでは間に合わず、どんどん歯が溶け出していきます。
よく咀嚼して唾液の分泌量を増やすことで、再石灰化を促すことができます(1口につき、10~30回が目安です)。
フッ素には、歯が酸に溶けにくくなる歯質強化、再石灰化の促進、プラークで繁殖した細菌の活動を抑制する抗菌作用の3つの効果があります。フッ素入りの歯磨き剤を使用したり、歯科医院でフッ素を塗布したりして「虫歯になりにくい歯の質」を作ることで、虫歯を予防できます。
虫歯の一歩手前の状態。エナメル質が変色、あるいは少しだけ黒く変色してる状態です。穴は空いておりませんが、放置すると虫歯が進行します。ブラッシングを徹底することで進行を止めることができます。また、フッ素を塗布することで、エナメル質が強化されますのでお勧めです。当クリニックでもフッ素の塗布を行っている他、フッ素が含まれた歯磨き粉を多めに使用することでも効果があります。これ以上進行が進まないように定期的に確認する必要がございますので、3~6か月に1度定期健診にお越しください。
エナメル質に小さな空いた状態です。まだ痛みはなく、歯と歯の隙間にあったりすると気づかないことも多いです。この段階だと、穴を防ぐためにコンポジットレジンというプラスチックの素材を詰めます。保険が適用となる素材で、1回で治療が終わります。
エナメル質の奥にある象牙質まで虫歯が進んだ状態です。この段階になると、冷たいものなどがしみるようになってきます。比較的小さい状態であれば、C1と同じくコンポジットレジンでの修復となります。穴が大きい場合は、インレー(詰め物)による修復が必要になります。
保険適用の金属でつくられたインレーです。審美性はもちろん、金属アレルギーの原因となる物質が含まれているため、健康面でもあまりお勧めはできません。どうしてもコストを優先されたい方に施す治療です。
自費治療になる金属の詰め物です。メタルインレーとは異なり、金属アレルギーの原因となる物質は含まれておりません。また、審美面ではセラミックスに劣りますが、耐久性に非常に優れているため、噛む力が強い奥歯の治療などにお薦めです。
自費治療になる陶器の詰め物です。審美性に優れており目立ちにくいため、前歯~臼歯の治療には特にお薦めです。また、一切金属を使用しておりませんので、金属アレルギーの心配もありません。
虫歯が神経まで進行した状態です。神経まで進んでいるため、何もしていない時でも強い痛みを感じます。当院ではできるだけ神経を残すために、神経部分まで入り込んだ虫歯菌を薬剤で殺菌し、クラウンをかぶせるという3Mix法を採用しています。但し、進行状況によっては3Mix法では治療が難しい場合もありますので、診察時にしっかりと見極めることが重要です。また、神経を残す分再発の可能性も上がりますので、患者さまと相談しながら治療法を決めていきます。3Mix法が適応できない場合は、神経組織を取り除く根管治療を行います。
3種類の抗生物質(抗菌薬)を混ぜた混合薬剤を使って虫歯の細菌を死滅させる治療法です。神経が回復する可能性がある場合はこの治療が有効です。テレビで「削らない、痛くない夢の治療法」と紹介されたこともありますが、再発を防ぐために虫歯部分をある程度削る必要がありますし、削る場合は麻酔を施します。当院では、夢の治療法ではないということを患者さまにご説明した上で、納得していただいた場合に限り、3Mix法を採用します。
神経を綺麗に取り除き、虫歯部分をすべて除去した上で、歯の土台を埋め込みクラウンをかぶせるという治療法です。神経を取り除くという昔ながらの治療法はありますが、虫歯菌が少しでも残っていると、再発してしまいます。また、歯の根の部分は肉眼ではよく見えません。当クリニックでは、拡大鏡を使用して細部まで正確に確認しながら治療にあたっております。
3mix法、または根管治療で神経を取り除いた後は、コア(土台)を埋め込みその上からクラウンをかぶせます。インレーと同じく、保険適用の銀歯、自費治療のゴールド・セラミックがございます。
歯全体が虫歯に侵されているため、ほとんどの場合は歯を残すことが難しく、抜歯になります。比較的早期発見の場合は、C3と同じく根管治療などを施す場合もあります。抜歯後は、インプラント、ブリッジ、義歯などで欠損部を補います。その中でもインプラントは、天然歯とほぼ同じくらいまで機能を回復させることができます。
顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上からクラウンをかぶせる治療法です。入れ歯やブリッジに比べて天然歯に近い噛み心地で、周囲の歯に負担をかけることもありません。インプラントを土台として入れ歯や義歯を取り付ける方法もあります。
両側の歯を土台として、歯のない部分に義歯を入れる方法です。1~2本であればブリッジでの治療が可能ですが、本数が多い場合は難しくなります。また、両隣の歯を削る必要があり、さらに大きな負担もかかりますので、コスト面を優先されるのでなければあまりお薦めできない治療法です。
技工所に依頼して、個々にあった義歯を作成します。本数が多い場合でも対応が可能で、従来からあるオーソドックスな治療法です。保険を適用する場合はプラスチック製の入れ歯になります。部分入れ歯の場合、ブリッジと同じように、隣の歯に負担がかかるのがデメリットです。
3Mix法というのは、3種類の抗菌剤を使って虫歯を無菌化するという治療方法です。
これまでは、健康組織まで含めて削り取るしかなかった深い虫歯や、神経の近くに達してしまった虫歯も、削る量を減らすことができます。3種類の抗菌剤を使うことで、従来の方法だと歯の神経をとらなければならないような大きい虫歯でも、歯の神経を残すことが出来る場合もあります。
また、従来の消毒薬を使った歯の根の治療では難しかった難治性の根の病巣も、3Mixを使う事で改善する場合もあります。
※保険治療でできるというテレビ番組の内容は間違いです。混合診療は現在の法律では認められていません。
3Mix法は、痛みのある虫歯を治療することもできますが、当院では、痛みの程度や虫歯の進行度合い、患者さんのお口全体の状況などから総合的に判断して、3Mix法を行なうか判断しています。
3Mix法のおかげで、虫歯治療に関する患者さんの精神的、肉体的な負担は確かに減りました。しかし、万能の治療法、夢のような治療法は残念ながら存在しません。大切なのは、3Mix法を使わずに済む、初期のうちに虫歯を治療をすること、そして、虫歯にならないように、きちんとケアすることです。
また、3Mix法による治療後は、隣接する歯も含めて、虫歯が再発しないかどうか経過を診ていく必要があります。
当院では虫歯予防対策の一環として、HCLO水(高濃度電解次亜塩素酸水)を取り扱っております。院内でこのHCLO水を作っています。
HCLO水は、純度99.9%の塩と不純物を限界まで取り除いた『超純水』を電気分解させた水です。口の中の雑菌などを消毒・破壊して、口臭の発生・プラークの形成を制御。歯周病や虫歯を予防します。当院では歯石除去などの歯周病治療と電解水によるホームケアを併用することによってより治療の効果を高めています。
市販されている洗口剤とは全く違い、アルコール・着色料・保存料などは一切使用しておりませんので、安心してお使いいただけます。 お口の中の洗口以外にも様々な分野で安全安心な殺菌・消毒として使用されています。
30秒ほどゆすいだ後に、通常通りの歯磨きをして下さい。また、朝起きた後、夜寝る前などにご使用下さい。
お試しになりたい方、ご使用になりたい方は、当院スタッフまでお気軽にお申し付け下さい。
うがいの方法
※原液が苦手な方は、薄めて使ってください。薄める時は40℃前後のぬるま湯がオススメです。約10倍まで薄めても、効果は期待できます。
うがいの手順
食事をした後、歯磨きをする前にこのうがい水で洗口して下さい。一日一回の使用の場合は、効果的な夜にご使用下さい。
※うがい水の使用後の歯磨き、または水道水によるうがいで効果がなくなることはありません。
※歯肉の腫れや出血など気になる箇所には、原液を直接歯ブラシに付けて、歯と歯ぐきの間に差し込むようにして磨いてください。
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